2006年07月21日

杉樽仕込のしょうゆ

久しぶりの更新です。
しばらくの間、落ち着いてパソコンに向かう時間が取れなかったので、お休みしておりました。

これから、ぼちぼちですが、時間を見つけて更新していこうと思います。


さて、前にも一度日記に書きましたが、お醤油の話です。

先日、香川県の小豆島にある丸島醤油さんに、見学に行かせていただきました。

400年ほども前から、しょうゆ作りが盛んだった島、香川県の小豆島。
温暖な気候・良質な塩・交通の便が良いこと・・・などの好条件が重なって、昔からしょうゆ作りが盛んな島。
今日でも、いくつものしょうゆ屋さんが残っています。

丸島醤油さんは、江戸時代からの伝統を受け継いで、今も、古式天然醸造法によるしょうゆを作り続けている会社です。

古式天然醸造法って何?
一般に普及しているおしょうゆとは、どこが違うの?

といったことを、製造の現場を見せていただきながら、説明していただきました。

IMGP2889.JPGIMGP2896.JPG

ここが、蔵です。

大きな杉樽の中で、1〜2年かけて、ゆっくりと熟成させています。
材料は、丸大豆、小麦、塩、麹のみ。

蔵に近づいただけで、甘〜い、いい香りがします。
まるでフルーツみたい。長い時間いても、全然大丈夫です。

よ〜く見ると、表面で、酵母がポコポコと動いているのが見えました。

ところで、この杉樽ですが、大事に使えば何百年と使えるそうです。
しかし、今ではもう、新たに杉樽を作ることはできないのだと言っていました。

樽に使えるような200年以上といった杉が、日本では手に入らない、という問題もありますが、
一番の問題は、樽を作れる職人さんがいなくなってしまった、ということ。

今日、昔ながらのしょうゆを作っている小さなおしょうゆ屋さんは、減少しています。
丸島さんは、醤油の製造をやめたお店から、使わなくなった杉樽を譲っていただくこともあるそうです。
でも、今使っている樽が使えなくなる頃には・・・しょうゆを杉樽で仕込むことは、できなくなっちゃうんですかね?

そんなことを考えると、貴重なしょうゆなんだな〜、って思いました。

さて、このあと、一般の作り方のしょうゆ(化学醤油)の製造現場も案内していただきました。

IMGP2894.JPG

ここでびっくりしたのですが・・・

香りが全然違うのです!!

鼻にツーンとくるというか、目がチカチカするというか・・・。

これは長い時間いられない、早く出たい、って思いました(^^;

化学的に作っている醤油は、丸大豆ではなく、脱脂大豆を使い、
大量生産するためには、そんなに時間をかけていられないので、
数日〜数ヶ月で出せるように、いろいろな薬品を添加しているそうです。

「杉樽の中では、酵母は働きたければ働いて、休みたければ休んでいる。
でも、ここは、酵母が、毎日強制的に働かされているんですよ。
だから、酵母が怒っていると思いませんか?」

案内してくださった社長さんの説明に、なるほどなあ〜、と思いました。


ちなみに、私は、丸島さんのしょうゆを10年近く使わせていただいています。
今日、製造現場を見せていただいて、
「化学合成されたしょうゆは、なるべくなら使いたくないなあ・・・」と思いました。
(あの香りは、今もまだ忘れられません)
そして、杉樽仕込みのしょうゆが、
今の時代にいかに貴重かということも、考えさせられました(*^_^*)

おススメは、濃口醤油。味、コク、香りをお楽しみください♪

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posted by 森の案内人♪ at 06:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 森とくらし(食)

2006年03月24日

黒炭と白炭

しばらくご無沙汰しておりました(^^;

さて、炭の話の続きに行きたいと思います(*^_^*)

炭にも、いろいろ種類があるって、知ってました?

 ○木が材料なら、木炭(もくたん)
   木にも、いろんな種類があります。

 ○竹が材料なら、竹炭(たけずみ)

っていうのは材料の違いですが、

焼き方の違いで、

 <黒炭(こくたん)>と<白炭(はくたん)>

があるそうです。

○黒炭は、

  材料は、クヌギやコナラなどのやわらかい木。
  炭を焼く温度は、400℃〜600℃と低め。
  焼いたあと、炭窯に蓋をして、中でじっくり冷やします。

  比較的やわらかい炭なので、簡単に砕くことができます。

  *一般的に焼かれている炭です。

○白炭は、

  材料は、ナラやカシなどの堅い木。
  約1000℃と、高い温度で焼きます。
  焼き終わった炭は、熱いまま窯の外に出して、
  消し粉をかけて、素早く冷ましながら消化します。
  その白い粉が表面についているので「白炭」と呼ばれます。

  とても硬い炭で、ノコギリでも切れないほどです。

  値段的には、高価。

 *世界でも、白炭を焼いているのは、
  日本や、アジアのごく一部の国だけだそうです。

 *白炭の代表的なものが「備長炭(びんちょうたん)」
  ウバメガシを材料にした、とても良質な白炭。
  江戸時代から、主に紀州(和歌山県周辺)で生産。

ということで、同じ炭には違いないんですが、特徴を知って使い分ければ良いと思います。

◆黒炭
  火はつきやすいが、火持ちは長くない。
   →バーべキューや七輪など、
    一般の調理用・燃料用には、使いやすい。
  脱臭・消臭用などに。
 
◆白炭
  火がつきにくいが、いったん着くと火持ちが良い。
   →そのため、焼き鳥やうなぎなどの専門店さんで使用。
  飲料水に入れたり、ご飯を炊いたり・・・などには良い。

 
みなさんは、どちらを使っていますか?


先人の知恵を今に!備長炭、使ってみませんか?

竹炭で、おいしい水を。試してみませんか?

 
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posted by 森の案内人♪ at 07:13| Comment(0) | TrackBack(1) | 炭の話

2006年03月06日

炭のある暮らし〜水をおいしく〜

みなさんは、ふだん“炭”を使っていますか?

バーベキューの時の燃料に・・・っていうのは、よくある話ですが、
その他の使い方をしている方、
実際に、どんなふうに使っていますか?

“炭”を暮らしの中でいろいろに使うということ、
もう何年も前から、
あちこちでブーム(?)になってるようですね。

私が、炭に燃料以外の使い方もあるということを
初めて知ったのは、「ビール」でした。

そう、あれは何年も前の話ですが、
ある知人が出してくれたビールに、びっくりしたことがあります。

 「え!なんでこんなにまろやかな味がするの?!」

そのビールの中には、炭のカケラが入っていました。
何ていうか、嫌な苦味がなくて、やわらか〜い味なのです。

やったことのない人は、ぜひ試してみてください!
ビールの入ったコップの中に、炭を入れるだけです。
お茶やコーヒーでも、よくわかりますよ。

炭には、水そのものをおいしくする働きがあります。
水道水をポットに入れて、その中に炭を入れて一晩くらい置くと、
カルキが抜けておいしい水になりますよ。
とってもカンタン♪
おいしい水が飲みたい!という方は、試してみませんか?


さて、なぜ炭を入れるとおいしくなるのでしょうか?

◇カルキ臭の原因になっている塩素などを、炭が吸着します。

◇炭に含まれているミネラル分が水中に溶け出して、
 おいしくなります。
 (ミネラル分の中には、
  マグネシウム、マンガン、カルシウム、鉄分・・・など
  人間の体に欠かせないいろいろな成分を含んでいます。)


<使い方>

 炭をまず水でよく洗い、
 煮沸して、乾かしてから使いましょう。

 1週間に一度くらいは、
 水から取り出して、天日乾燥させると良いみたいです。


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posted by 森の案内人♪ at 14:25| Comment(2) | TrackBack(0) | 炭の話

2006年02月23日

しょうゆの話

前の日記に「お山の杉の子」の歌のことを書いてから、
「身の回りで、杉って何に使われてるのかなあ?」
と考えています。

ここで連想ゲーム。
みなさんは、「杉」と聞くと、何を連想しますか?

ふと、台所に行ったら・・・
見つけました!醤油のラベル(笑)

え?なんで?

 だって、「杉樽仕込み」って書いてあるんですもの(^^;

そう、伝統的な醤油って「杉樽」で仕込んであるんですね!

私がもう何年も愛用している醤油は、これ。
  ↓  ↓  ↓
  マルシマの醤油


小豆島にある(株)丸島醤油の製品です。

大豆・小麦・こうじ・塩のみからつくり、
2〜3年、じっくり寝かせて仕込んだものです。

これが、実においしい(*^_^*)

なんていうか・・・ちょっとの量でも
コクがあって、おいしく仕上がるのです。
野菜の煮物など、
砂糖やみりんを入れなくてもおいしくできたりします。

なので、値段は少し高めだけど、
うちでは、こればかり使っています。
味付けに他のものいろいろと混ぜなくていいから、
結局のところは、お得かも?

それに、本物の発酵した醤油は、
健康にもいいと言います!
こうじ菌がたくさん含まれているので、
体のお掃除にもなりますし◎
(大量生産された醤油は、発酵させていないものも多いです)


おっと、話が「杉」からそれてきた(^^;

別に、うちでは、
この醤油が「杉樽仕込み」だから使ってたわけじゃなくて(笑)
おいしいから使ってただけなんですが、
よく見たら「杉樽仕込み」って書いてたのでした(^^*)

その杉樽仕込みの醤油、製造工程は、こんな感じ。

 蒸した大豆・炒った小麦・種こうじを合わせて
 「醤油こうじ」をつくり、寝かせる。
  ↓
 これを塩と合わせて、杉樽に仕込む。(=もろみ)
  ↓
 樽で寝かせて、時々混ぜながら、熟成させる。(1〜3年)
  ↓
 絞る

で、なぜ「杉樽」なのでしょうか?

杉樽には、
 ◇木は、呼吸しているので、通気性が良い。
 ◇保湿性が高い。
 ◇杉樽には、長年のこうじ菌が住み着いている。
という特徴があるそうです。

杉樽仕込み・・・なんだか、いい香りが漂ってきそうですね。

でも、杉樽を使う醤油屋さんも、
昭和40年代以降、激減したといいます。

今では数少ない杉樽仕込みの醤油屋さん、
応援したいものです。

楽天で「杉樽仕込みの醤油」を探す



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posted by 森の案内人♪ at 17:46| Comment(2) | TrackBack(1) | 森とくらし(食)

2006年02月18日

お山の杉の子

先日、ふと、思い出したことがあります。

  お山の杉の子

という歌。

みなさん、ご存知ですか?

私と同世代(30代^^;)だと、
知らない人もいるのかな。

♪《昔々 その昔
  しいの木林の すぐそばに
  小さなお山があったとさ あったとさ》

で始まる歌♪

子どもの頃、この歌を母親が歌っていました。
といっても、ところどころ抜けてたし、
私も、完全には覚えていませんでした。

ただ、「杉」と「はげ山」が出てくることだけは、
印象に残っていました(^^*)

 あ〜、どんな歌詞だったっけ〜?!

と、気になって仕方なかったので、調べてみました。
調べてみて、発見☆

  これって
  林業の歴史を語ってる歌じゃない!!


 その「小さな山」というのははげ山で、
 そこで芽を出す杉の子たち。
 「こんなチビ助 何になる」って笑われる。

 それでも、杉の子は、
 今に大きくなって皆の役に立つぞ、と思ってる。

 そして、大きくて立派な杉になり、
 家や船、家具などになる。

というストーリーなんですね。

これが作られたは、昭和19年だから、戦時中。
戦後に、歌詞の一部が変えられています。

でも、もともとの歌詞の中でも、
杉が大きくなって、船や家になって、役に立つ、
というストーリーには違いないようです。

⇒戦前の歌詞との比較が、
 「お山の杉の子文化論」というサイトにあります。

 戦時中は、お国のためにと植えられた杉。
 戦後は、家を建てるためにと植えられた杉。

杉の木の山は、一生懸命それを植えた人たちの
汗の結晶なんですね。

あの歌が出来てから、今年で62年。

杉が植えられたピークは、
あの歌の少し後、昭和20年代後半〜30年代。
その杉たちは、40〜50年たって、
伐って使える大きさに育ちつつあります。

♪《大きな杉は 何になる
  お舟の帆柱、梯子段
  とんとん大工さん 建てる家 建てる家
  本箱 お机 下駄 足駄
  おいしいお弁当 食べる箸
  鉛筆 筆入れ そのほかに
  楽しやまだまだ 役に立つ 役に立つ》

さて、将来「役に立つ」はずだった杉たちは、
今、どうなっているのでしょうか?

山を見ると、たくさんの杉林がありますね。
手入れをされないままの・・・。

 ・輸入材が安く入ってくるようになったこと。

 ・国産材を伐るのはコストが大きくなりすぎて
  採算が合わなくなったこと。

 ・農村から労働力が減ったこと。

そんなことが重なって、
たくさんの杉林が、ほっておかれたままになっています。

さて、この杉たちを、どうしよう??
というのが
今、日本の森林にとって、大きな課題の1つとなっています。


日本の国土は、約67%が森林。
そのうち、人工林は、約41%(杉は、約18%)。
→使えるのに使っていない「資源」が
 こんなにある、とも言えますね。

さて、
 私たちの生活の中で、
 杉は、どんなふうに使われているでしょうか?

 この山の杉たちは、
 これからどうしたらいいのでしょうか?

杉との関わりについて、考えてみたいですね。


⇒参考文献
 社団法人全国林業改良普及協会・編集
 『森林インストラクター入門』


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